2015.09.14 Monday
淡交社 月刊誌「なごみ」に「東京シルク」が載る!
8月のはじめに「なごみ」編集部の○○さんから電話があり、純国産のシルクについて特集をしたいとの要望がありました。
色々話をしているうちに、お茶とシルクならお仕覆とかこ袱紗(ふくさ)で名物裂を織っている中島先生を、そして江戸時代の蚕「青熟」あおじゅく
を日本で唯一飼育している小谷田さんを、そして日本で最も絹にこだわりがあり、博識の高い多摩シルク代表小此木先生をご紹介しました。岡谷の宮坂製糸さんも取材して、純国産シルクのストーリーにするようです。東京にこのような日本を代表するシルクの専門家がいる会は唯一多摩シルクライフ21研究会だけでしょう。取材するかたも東京で済んで、たいへん安上がりですよね。
結果から申し上げると、たいへん面倒なお仕事を振ってしまいました。この場をお借りしてお詫びいたします。というのはなぜ日本の絹・繭・蚕の産業が必要なのかという点でまだまだ理解が行き渡っていないからです。歴史上の遺産としてではなく、資源が乏しいこの国で世界に誇る産業に育て上げたこの日本人の発想力と技術力をこれまで以上にいろいろな分野で活用してほしい。日本人のアイデンティティを自信をとり戻してほしい。ささやかな私の願いです。
仕覆(しふく) とは、茶入や薄茶器、茶碗、挽家などの道具類を入れる袋で、「仕服」とも書きます。 茶入の仕覆には、名物裂・古代裂が多く使用されています。